京都宇治のお茶屋『伊藤久右衛門』
レビュー掲載でメルマガクリック率1.8倍

江戸時代後期に創業した株式会社伊藤久右衛門。京都府宇治市に本社を構え、宇治茶・抹茶をメインとした商品展開で多くのファンから支持されています。公式オンラインショップでは、ギフトやオンライン限定の商品等も多数展開し、レビューツールのReviCoを活用しながら月間平均約200件のレビューを収集されています。
レビューやNPSのコメントによって収集されたお客様の声をどのようにEC運営に活用されているのか、株式会社伊藤久右衛門 WEB営業部 マネージャーの舩木氏とWEB営業部の笹川氏にお話を伺いました。

プロフィール
(株)伊藤久右衛門
WEB営業部 マネージャー
舩木 秀訓(ふなき ひでのり)氏
主な担当領域：公式オンラインサイトの構築、広告管理、アクセス解析等

(株)伊藤久右衛門
WEB営業部
笹川 陽子(ささがわ ようこ)氏
主な担当領域：公式オンラインサイトの構築、メルマガ配信、広告のアートワーク等

株式会社伊藤久右衛門 基本情報
＜社名＞
株式会社伊藤久右衛門
＜代表者＞
代表取締役 北村公司
＜設立＞
1952年
＜資本金＞
9,000千円
＜本店所在地＞
〒611-0013 京都府宇治市莵道荒槙19-3


メールからレビュー投稿ができる手軽さによってレビュー数が大幅にUP

| レビュー収集・活用強化の背景について教えてください。

舩木氏：一番大きな要因は、やはりお客様の生の声を掲載することで、商品ページのコンバージョン率の向上や商品ページのコンテンツに活用したかったという点が大きな理由です。
また、お客様のレビューは商品開発にとても有益な情報が多いため、そのような部分を活用できたらいいなと思っていました。

ReviCo：今までは現行のカートシステムのレビュー機能を利用してレビューを収集されていましたが、今回ReviCoを導入された理由は何だったのでしょうか。

舩木氏：現行のカートシステムのレビューサービスでは、レビューがあまり集まりませんでした。
投稿数が伸び悩んでいた時に投稿キャンペーンを行っていたのですが、それでもあまり投稿数が増えませんでした。
大きな原因としては、投稿促進のメールを送る機能が存在しなかったことで、それを改善できる外部のサービスを探していました。
また、投稿促進のメールがお客様に届いた際に、メール上で星をつけて評価することができる点や、ページ上で追加情報を書き込むことができるという、投稿の手軽さという点も重要視しており、ReviCoにはそういった機能が存在したというところも導入に至った理由です。

レビュー依頼メール例

| お茶やスイーツ等の食品を扱うECサイトの場合、商品の味や特徴が伝わりにくいという課題がありますが、普段どういった点を工夫してサイトを運営されていますか？

笹川氏：例えば、見た目や味わい、満足感など、お客様から頂くレビュー内容は、当社から他のお客様に向けてお伝えしたい内容でもあります。
お客様の多様な視点や、お客様ならではの気付きは、他のお客様にとってとても親近感のあるコメントであると思うので、そういったコメントはおすすめのレビューとしてページの上位に表示するようにしています。
商品の味は伝わりにくいですが、レビューによって商品の魅力を伝えられることができると思っています。

| レビューによって集められた顧客の声は、サイト運営においてどのような役割・効果がありますか？

笹川氏：効果として、主にコンバージョン率の向上が挙げられます。
例えば、お客様が二つの商品の間で悩まれている際に、レビューを読んでから「あ、こちらを買おう」と思われるような購入を後押しする効果がある点ですね。
当社側が掲載していることは、あくまでも商品の説明でしかなく、実感ではないと思います。
その為、商品を検討中のお客様が他のお客様の実感を伴う言葉を読まれて、商品購入に結びつくということは実際にあると思いますので、レビューがあるのとないのとでは、やはりコンバージョン率がかなり変わってくるのではないかと思っています。

投稿頂いたレビューから、私たちが想定していなかったアレンジをした召し上がり方や組み合わせ、使い方など新たな気付きを沢山頂いています。
印象に残っているレビューに、お客様が木箱入りの新茶の商品に、ご自身で思いをのせた熨斗を巻いてプレゼントされたという、素敵なギフトの方法をお客様がレビューで発信してくださる、とても良い事例がありました。
このような社内にはない視点だなと感じるレビューは商品開発の担当者にも共有し、その後の商品開発に反映するようにしています。
商品開発の担当者には、頂いたレビューを読むことで「お客様に喜んでもらえているんだ」という達成感を感じてもらえています。
ページに積極的にレビューを掲載することで、社内のメンバーにも常に見てもらえるため、そういった形でフィードバックができています。

舩木氏：新商品では、たまにパッケージが開けづらいというお声を頂くことがあり、そのようなお声は開発担当者に共有して改善するようにしています。

商品に熨斗を巻いて贈られたという実際のお客様のレビュー

| お客様の購買体験を向上させるために、取り組まれている点について教えてください。

舩木氏：お客様からいただいたレビューには、サイトの使い勝手に関する疑問点やご意見などがあるのですが、そのようなお声に対しては、サイト内の「よくあるご質問」等に掲載する形で回答を反映しています。
レビューは、サイトの使い勝手の向上にも役立っています。

メルマガにレビューを掲載後クリック率が1.8倍に。開封率も改善

| メルマガ配信の目的・KPIについて教えてください。

笹川氏：基本的には商品の紹介のためにメルマガを配信しています。
メルマガの配信頻度は週5日くらいで他社と比べても結構多い方ではないかと思います。
やはりメルマガを配信しても、お客様のタイミングで見られないことも多くあります。
数量や販売期間が限られた季節限定の商品などは予め複数回にわけて予告という形でお知らせをし、購入機会を均等にするようにしています。
欲しいのに買えないといったことがないようにしたいという想いから、ついつい配信数が多くなってしまいます。

ReviCo：メルマガ配信ではどのような指標を見ていますか？

舩木氏：月単位でコンバージョン率、メルマガ経由売上、1通ごとの売上を確認しています。


| メルマガにレビューを掲載しようと思われたきっかけや理由を教えてください。

笹川氏：私自身もネットで商品を購入する際に、レビューをとても参考にしています。
商品紹介で掲載されている情報だけでは、購入のあと一押しという何かが足りないから、レビューを読んでみたい、実際に使われた方の感想をもっと詳しく知りたいという、そういう気持ちがあるのだと思います。
このような実体験から、当社がご提供している商品を実際に購入された方、召し上がった方の生の声がメルマガを読まれる他のお客様に届くことで、より商品のイメージが湧くのではないかと思ったのがきっかけです。

以前はレビュー数が伸び悩んでいたため、同じレビューばかりを使い回してしまうことになっており、結局私たちが選んだものをお見せしてる形になっていたため、生のレビューからは遠ざかっていました。
しかし、ReviCoを導入したことで、レビュー数がとても増えたんです。
現在は、沢山のレビュー数の中から、「あっ、こんな新しいことを言って頂いてる！」というようなものを取り上げて掲載しています。


| メルマガにレビューを掲載されたことによる効果はどうでしたか？

笹川氏：収集したレビューの中で、「あ、これは面白いなあ」という内容やフレーズをメルマガの件名や本文に使用することで、開封率やクリック率が改善されています。
クリック率は、レビューを掲載したところ約1.8倍に伸びました。
レビュー掲載前はクリック率が2.9%でしたが、レビュー掲載後は、5.36%まで向上し、数値面ではとても貢献していると思います。
レビューは、押しつけ感がないと思います。当社は基本的に商品の魅力を正確に伝えようとしていますが、どうしてもお店側の立場の言葉になってしまうため、お客様が感じられたことは、また別のお客様の立場にも近い感想であるため、とても自然な形で伝えらえると思います。

メルマガにユーザーレビューを掲載された一例

Googleショッピング連携実施後2週間でクリック率1.1倍、コンバージョン率1.3倍に

| Googleショッピング連携実施後の効果について教えてください。

※Googleショッピング連携（GMC連携）とは
Googleショッピングへレビューフィードを連携させることで商品にレビューや星を表示させる機能です。

舩木氏：Googleショッピング連携を実施してから約2週間で、実施前と比較してクリック率が約1.1倍、コンバージョン率は約1.3倍向上し、現時点でも継続して効果が出ています。
また、GoogleショッピングのROAS自体も改善しており、実施前と比較して約1.2倍向上しているため、コンバージョン率やクリック率以外でもとても効果を実感しています。
他社ではまだ星が表示されていない商品も多いため、その中で当社は星やレビューが表示されていることで目立つため、そのような点も効果に影響していると思います。

Googleショッピング画面

| ECサイト・実店舗問わず、収集したレビューをどのように施策等に活用されていますか？

舩木氏：お客様のレビューをもとに、商品のキャッチコピーや広告に掲載するキャッチコピーを考えています。
他にも、オンラインショップでは、実店舗と異なりお客様と直接会話をする機会があまりないため、レビューで頂いたお客様からの嬉しいお声を社内のメンバーに共有することで、当社側のモチベーション アップに活用しています。

笹川氏：実店舗で収集したお客様のお声を逆にオンライン上での商品展開に反映させることもあります。
例えば、パスタとソースをセット販売していたのですが、実店舗のお客様から単品販売のニーズがあったと共有を受け、オンラインショップで単品商品を提供するようになったというエピソードがあります。

伊藤久右衛門オンラインショップの現在の課題と今後の展望について

| 今後ReviCoを活用して取り組んでいかれたいことについてお聞かせください。

舩木氏：当社に寄せられる低評価のレビューには、温度帯や送料加算の問題についてのご意見が多く集まります。
そのような内容をカートシステム側の担当者様に共有し、改善に向けて進めているところです。
レビューから改善ポイントが得られるところはとても良いと思っています。
また、レビュー依頼メールの配信タイミングの調整も検討しており、投稿率の改善に向けて取り組んでいます。

| ReviCoをお使いいただいている中で魅力に感じる点、サービス検討中の企業へおすすめできる点はどこでしょうか？

笹川氏：やはりお客様のレビューは情報の宝箱だと思います。
私たち事業者側では気がつかないような、実際に購入されたお客様の言葉が沢山詰まっているため、レビューをまだ導入されてないとしたら、せっかく宝箱がそこにあるのに蓋をあけないまま前を通り過ぎている状態だと思います。
レビューを収集することで、ページやサービスの改善、商品開発やEC運営担当者のモチベーションUPなどの効果が見込めるため、まだ導入されていないという方には、ぜひ宝箱を開けていただきたいなと思います。
当社も以前はそうでしたが、レビュー数が伸び悩んでいるということは、レビューシステムとサイト運営との間で何か原因があると思います。
お客様がレビューを投稿しやすくなる、投稿フローが簡易なReviCoのようなレビューツールを使って頂くことで、レビューの数がもっと増え、もっと情報の間口を広げることができると思いますので、そういった点でもおすすめできると思います。



ReviCo後記
レビューは平均で1.9倍CVRが上がる実績があります。伊藤久右衛門様のレビューのご活用はCVRの向上以外にも様々な効果が出ていらっしゃり、弊社としても大変参考になりました。ぜひ、レビューツール参考の企業様には宝箱を開けてお客様の声をサイト運営に活かして頂ければと思います。


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株式会社伊藤久右衛門
舩木秀訓氏
笹川陽子氏

伊藤久右衛門公式オンラインショップ

●取材・文：中尾 朱里

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