ReviCo レビコ >レビュー数80倍!エドウイン流レビュー活用術~ユーザーの行動データやリアルな声を施策に反映~
大場氏:当社はデニム商材をメインに取り扱う卸売を中心とした会社ですが、他にも直営店、自社ECを運営しています。
卸先を含めると全国規模の取り扱い店舗が存在しています。
卸売が売上の多くを占めており、EC化率は現状あまり高くありません。
自社ブランドのEDWINやSOMETHING等の他、LeeやWrangler等のライセンスブランドも取り扱っており、メンズ・レディース・キッズと幅広いアイテムが存在するため、10代から70代まで大変幅広い客層のお客様にご利用頂いています。
メンズとレディースの取り扱い比率は6対4で、購入の比率もだいたい同じです。
大場氏:私がEC運用の全般を担当しており、施策の決定や売上・在庫の管理、システム側と営業側のすり合わせというところをメインに担当しています。
井上氏:システム部署に所属しその中でECとリテール部門を担当しています。
システム保守や導入支援などをメインに担当しています。
大場氏:当サイトがメインで取り扱っているデニムパンツは、トップスに比べシルエットやサイズ感が画面上では分かりづらいということです。
特にデニムはインチという普段聞き慣れないサイズ展開があり、そういった表現も分かりづらいです。
普段はモデルを用いて、商品の見せ方を考えたり、テキストで説明したりしていますが、やはり一度着用してみないと購入に繋がりにくく、一般的なアパレルに比べて購入ハードルが非常に高いと感じています。
大場氏:購入したお客様のリアルな声を吸い上げることによって、実際の着用感や手に取ってみてどうだったのか、どんなコーディネートが合うのかという、私たちだけでは発信しきれないリアルな声をサイト上で表現し、購入に繋げていきたいと考えていました。
現在はReviCoさんのお力を120%借りています。
エドウインオンラインモールに実際に投稿されたお客様のレビュー
大場氏:利用中のカートシステム「ecbeing」の標準レビュー機能では、自動でレビュー依頼メールを送る機能はなく、レビュー投稿の訴求があまりできていませんでした。
投稿時に50ポイントを付与する施策を実施していましたが、そもそもレビューの存在に気付かれず、ほとんど投稿されませんでした。
レビュー投稿はユーザーにとっては手間になる作業だと思っていました。
また、標準のレビュー機能は、ユーザーが能動的に強い意志をもって書こうと思わない限り投稿しづらい機能だったと思います。
実際に月数件しか集まっていませんでした。
大場氏:ReviCoはインセンティブ付きのレビュー依頼メールが配信でき、お客様がレビューを投稿しやすい環境が備わっていたため、すぐに導入したいと話が進みました。
井上氏:ReviCoはecbeingグループのサービスということから、連携に関する開発の規模が小さい点や初期費用が抑えられる点、タグを設置するだけで実装ができるという非常に簡単な導入である点が好印象でした。
大場氏:もともと利用していた標準のレビュー機能では、月10件程度のレビューしか集まらなかったため、まずはReviCoを導入して月100件のレビューを収集することを目標にしました。
ReviCoのレビューランキング機能を用いて高評価商品を訴求したいと思っていました。
また、口コミが投稿された商品は、商品一覧ページで星が表示されますが、口コミ数が多い=多く買われている(人気商品)という想起ができ、商品詳細ページの閲覧まで進みやすいのではないかと考えていたため、レビュー掲載による視覚的な効果をとても狙っていました。
みんなが評価している、買っている商品は、星の表示や口コミの件数で一目瞭然であるため、何かバナーを設置したり、テキストを加えたりする必要もなく、リアルな情報を掲載できる点は非常に期待していました。
エドウインオンラインモールの商品一覧ページに星を表示
大場氏:レビュー収集を開始してから想定を上回り、前年同月比で80倍と大幅にレビュー数が増えました。
レビュー数が増加した理由は、ReviCoが常時実施しているプレゼントキャンペーンがお客様の投稿のモチベーションに繋がっているからだと思います。
また、レビュー依頼メールの自動配信で訴求ができる点やメールから最短2ステップで投稿できる投稿のしやすさも理由として考えられると思います。
元々当サイトはメルマガの反応が非常によいため、ReviCoのレビュー依頼メールも同じく反応が良く、メールでのアプローチが当社にとって一つの成功事例となっています。
レビューが増加した結果として、レビュー経由のコンバージョン率は、開始直後の約2%から約半年で3%を超えており、効果を実感しています。
ReviCo導入前後の投稿数の遷移
大場氏:直営店とEC両方で購入されたお客様の情報というのは、これまで購買データから取れていましたが、口コミを収集し始めたことによって、「お店で見たけどお店では○○のような理由で買わず、ECで買いました」というような、購買データでは取れないユーザーの行動データが取得できるようになった点は非常によかったと思っています。
実際に「お店で1回買ってみて良かったから色違いをECで買いました」という声がありました。
購買データでは、店舗とECで購入していることは分かりますが、どのようなきっかけで購入したかという情報はレビューを通じて知ることができました。
井上氏:他には、ECで良い内容の口コミを見たことがきっかけで店舗に来店し、実際に商品を見てみたというお客様もいらっしゃり、相互送客ができるようになったことも大きな効果でした。
大場氏:配送のスピードについて私たちは大々的に謳っていませんが、「すぐ届きました」等の配送に関する利点について多くのお客様が能動的にレビューを投稿してくださっていました。
ECでの購入体験後に商品だけではないサービス面のお声も投稿して頂いていることは新たな発見でした。
大場氏:『高評価レビュー商品集めました』といった打ち出しでメルマガを配信しています。
レビューによって信頼感のあるリアルな情報をお客様にお届けすることができ、実際にコンバージョンにも繋がっています。
着用感等、私たちのテキストだけでは伝えきれない部分にお客様の言葉や表現を利用しており、レビューは打ち出しのネタとして大活躍しています。
他には、お客様の声をもとに、商品コメントのアップデートができるようになりました。
例えば、ある商品は「伸びる」ということがメインの機能だと訴求していたところ、レビューでは別の機能のことについて多くの方に評価頂いているケースがあったため、別の機能を訴求するようにコメント内容を修正したことがありました。
私たちだけでは思い浮かばなかった言葉や表現の仕方はお客様のレビューが非常に参考になっています。
エドウインオンラインモールで配信されたメールマガジンの一例
大場氏:主に生産担当者や物流担当者等、社内へレビュー内容をフィードバックしており、社員のモチベーションUPに繋がっています。
毎月、星評価別のレビュー件数等をサマリーし、お褒めのコメントやお叱りのコメントはピックアップして共有している他、全てを別途ファイリングし全社のイントラに掲載しています。
実際に商品開発につながっている事例もあります。
「この商品の色違いが欲しい」「この商品のここがこうだったらよかったのに」などの声が何件かあると、その商品企画の担当部内で口コミの内容をもとに議論がされていることが頻繁にあるため、レビューが実際に商品開発の参考になっているのだと感じています。
エドウインオンラインモールに実際に投稿されたお客様のレビュー
大場氏:せっかくレビューを投稿して頂いているため、なるべく早くレビューを確認しサイト上に掲載するということを意識して運用しています。
投稿後すぐに反映されている状態であることは、お客様に「また投稿したい」と思って頂けるかという点に繋がっていくと考えているためです。
今後は、投稿して頂いたレビューに対して返信もしていきたいと考えていますが、レビュー数が多いこともあり運用方法を固めているところです。
レビューを投稿頂いた後はすぐに掲載、コメントに対して返信し、社内にもフィードバックするという流れを運用にのせていきたいと思っています。
ReviCo:エドウイン様では、「伸縮性」や「肌触り」「軽さ・重さ」などの評価項目を設定頂き、レビュー収集の際に追加項目としてデータを集め、それらをチャート形式で表示されています。
評価項目を設定するうえで意識された点があれば教えてください。
井上氏:基本的には購入を検討する際に「これってどういう商品なのだろう」という疑問を解消できるよう、素材や肌触りなどの基本的な項目を設定し、集めた評価項目の回答内容を掲載しています。
大場氏:硬い、柔らかい等、どのような表現方法のほうがお客様によく伝わるのかを商材に合わせてみんなで議論し、ネガティブな印象を受けるような言葉は選ばないように注意して設定しました。
「伸縮性」や「肌触り」「軽さ・重さ」などの評価項目をチャート形式で表示
井上氏:エドウインのファンを作っていくことは、リテール部門、EC部門共に大きな課題です。
そのためにはお客様に購入して頂くだけではなく、レビューを書いて頂くことも非常に重要なアクションだと思っています。
ecbeingのSechstant CDP(ゼクスタント)というCDPツールとReviCoを連携して分析している中で、40件も高評価のレビューを投稿し、毎回しっかりとコメントを書いて下さっているお客様がいることがわかりました。
購買データとレビューデータを連携することでレビューを多く投稿しているお客様を特定したり、そのレビュー内容を把握できるようになったため、今後は投稿数が多い且つ内容をしっかり書いて頂いているお客様や、高評価のレビューを投稿して頂いたお客様をグループ化してメール等でアプローチしていきたいと考えています。
大場氏:購入頂く且つ口コミを書いて頂くということは、コメントの良し悪し関係なく、2回目以降の購入に繋げるためには非常に重要な第一歩だと思っています。
そもそもレビューを書いて下さるお客様は当社に対して何らかの興味を持って下さっていると感じているため、ロイヤルカスタマーに育てていくために、ゼクスタントとReviCoの機能を活用し施策を打っていきたいと思います。
また、分析を通して「お客様の声を元に商品化しました」といった施策も当社と親和性があるため実施してみたいです。
井上氏:当社がecbeingを利用しているということも関係しているかもしれませんが、やはり導入がしやすい点がとてもおすすめのポイントです。
また、費用の面もそれほど負担がない金額で運用でき、且つレビューが非常に多く増える点です。
大場氏:想定をはるかに上回るレビューが集まり、こんなに反応が良いのだと開始初月から社内でとても話題になりました。
何度も投稿して下さる方もいらっしゃり、想定以上にお客様からの反応があります。
また、高評価レビューを紹介するなど、レビューを活用した施策はコンバージョンにも繋がりやすく効果的であるため、一つの打ち出しの武器が増えたと感じています。
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株式会社エドウイン
大場氏
井上氏
EDWIN(エドウイン)オンラインモール
●取材・文:中尾 朱里